限界突破のコツ

 本日の記事では、成長を継続できる人の条件(特徴)についてお話をさせていただきます。もしも、最近なんとなく自分は停滞しているかな、と感じられている人は、この記事を読むことで、もしかすると、その原因が分かるかもしれません。これを書く私自身が過去に何度かこのような問題に陥ったことがあるからです。

 人の成長は、その人の人生の成長とイコールですね。ですから、成長を止めるわけにはいきません。

では、どういう人が成長を続けられる人なのでしょうか?

 私の答えは、基本を徹底している人、です。

また当たり前のことを、と感じるかもしれませんが、よろしければ続きをご覧下さい。


基本とは何でしょうか?

 もちろんそれは、基礎・土台のことです。用語の定義とかルールの理解など、一つ一つの基礎的なパーツを正しく深く知っていることです。義務教育での勉強に例えると分かりやすいでしょう。たとえば、アルファベットを知っている人は、単語を覚えることができます。単語を知っている人が文法を覚えれば、今度は文を書くことができますね。文を書くことができる人は、個々の文を接続詞で組み合わせて文章を作ることができます。文章を作れる人が論理を知れば、パラグラフを作って人に分かりやすく説明することができます。

 単語の記憶(基礎)と説明(応用)とでは、どちらの難易度が高いかと言えば、当然、説明ですね。この「説明する」という、より複雑なことを成すためには、それ以前の段階で、必ず、アルファベットを知り、単語を知り、文法を知り、論理を知る、という基礎が必要です。当たり前の話ですね。

では、もしこの基礎が出来ていないとどうなるか?

 人に物事を説明しようにも、アルファベットの記載ミスをして誤った単語を使ったり、適切な単語を知らないことで言いたいことがうまく説明できなかったり、間違った文法のせいで相手に誤解をさせることもあります。私の息子は4歳ですが、この当たり前のことがまだ上手にはできません。複雑なことをするためには、その前に基礎を固めるのは当然です。語学に例えると当たり前の話ですが、社会のこと(ビジネス・投資など)になると、これが当然ではなくなっているのです。ここに本記事の問題意識があります。


ビジネスの世界に置き換えて考えてみましょう。

 たとえば、売上を作るためには、商品作り集客セールスが必要です。もっと細かく言えば、サポートや管理など沢山挙げることはできますが、ここでは単純化しています。商品があっても集客やセールスがなければ売上にはなりませんし、集客が出来ていても良い商品やセールスがなければ売上を作ることは困難です。

 良い商品とは何か?

 効率的な集客方法とはどういうものを指すか?

 成約率の高いセールスに必要な要素とは?

よく考えると、これらの問いは深いです。ビジネスはこうした深い基礎の組み合わせで出来ています。

もう一つだけ少しややこしい例を挙げます。

 商売には、売上とか利益と言った基礎的な概念があります。もしも売上しか把握していない人であれば、売上を上げることだけが正しいと思ってしまうかもしれません。もちろん、それも不正解ではありませんが、正解の中の一つでしかありません。お金持ちになりたい人ががいたとして、もし利益という基礎とその深みをよく知っている人であれば、売上よりも、利益だけに注力することの方が大切ではないかと知っています。なぜなら、自分の純資産が増加するのは売上によるのではなくて、税引後の純利益によっているからです。ここで純資産という基礎も出てきましたが、これらの理解をするためには、前提として、バランスシート損益計算書、それから、両者の関係性を理解している必要があります。

 このように、基礎は広範であり、それぞれの基礎の間には関係性が成立しています。

 損益計算の基礎を深く理解しない人は、とにかく営業を頑張って、売れる商品を仕入れよう、といった限られた方法に頼ることになりますが、利益を出せない限り商売ではないと理解している人ならば、他の多くの選択肢を候補に挙げることができます。たとえば、仕入れるのではなく、自分達で作ってしまうことで原価率を大きく下げて粗利益そのものを大きくしたり、販管費を減らして営業利益を大きくすることもできます。販管費を低く抑えていた人ならば、売上が減る環境に遭遇しても、一番大切な生存をし続けることが可能ですから、人生に何度かは来るであろう低迷期を生き残ることができます。生き残ることさえできれば、大きなチャンスが巡ってきた時にそれを掴むこともできます。

成長を継続するためには多角的な基礎(視点)が必要

 利益が出ている限り、売上の増加に必ずしも執着しなくて良いことがわかります。豊かになりたいという目的がある場合には、売上増から攻めるだけでなく、徹底的な固定費カットから攻めることもできるようになります。沢山の基礎を知っていれば、考える切り口がそれだけ多くなるのです。逆に、基礎がないと、直接的で限られた発想しかできず、多面的な発想はできません。

 結果を出すためには終わりなき工夫が求められますが、その工夫とは、原理原則という武器の組み合わせによって生まれるものです。


 もちろん、基礎を飛ばしても生きていくことはできますし、途中までなら、なんとか上手くいくこともあります。こうした際、多くの場合、自分がまさか基本を飛ばしているなどとは強く認識していないものです。

「見たことがある」と「正しく理解し使えている」とでは次元が違う。

 人は見たことがある言葉を知っているものだと誤解していることがあります。これは見たことがあるから既に私は知っている、という状態です。ですが、「説明して下さい」と求められれば、おそらく正しく答えることはできません。うろ覚えの答えが返ってきても、「なぜですか?」「どうしてそうなるのですか?」「これはどういう意味ですか」と何度か質問をされてしまえば、きっとお手上げになるはずです。

 どの角度から問われても説明ができるとは言えない以上、これでは、基礎を押えている、とは言い難いです。


もしも限界を感じている場合は、基本に立ち返ってしまう方が早いです。

 成長がどこかで止まる原因は基礎の怠慢にあるからです。現代社会は自分が遭遇したことのない場面が次々と目の前で生じます。そうした新しい景色に出会った時に、原理的に分かっている人でないと、正しい仮説を導くことがないのです。

 基礎をスルーしてどこかで習った法則をそのまま適用しようてとしても、法則が生まれた前提が違っていることが多く、結果にならないのです。作られた一定の法則とか型が古くなる一方です。答えだけを当てはめにいっても空回りして時間の無駄になりますから、焦る気持ちを抑え、応用の世界から一度手を引き、基本に戻るのが得策です。

 基礎が分かるというのは、背後にある原理を知っているということです。

勢いで成功した人も限界を感じたら基本に戻るのがベターです。

 若い頃は、勢いで行動を重ねるだけでも、ある一定の形になることがあります。私自身もそんなことを何度か経験しました。

 確かに、勉強ばかりしていても結果が出ないのは事実で、時に人生は考えるよりも手足を動かすことが必要になります。そうして、勢いに任せて行動したことで、運よく結果を出せてしまうこともあります。

 ただ、これはやはり幸運の一種です。原理的な理解が抜け落ちている部分が多ければ、遅かれ早かれ、限界を迎えます。自分の考えたこともない斜め上のリスクが発現することもよくあります。ですから、今回の話は、ある程度の成功を果たしている人にとっても大切な話なのです。自分がこれで過去に失敗したことがあるので、私も定期的に基本に立ち返ることにしています。限界を感じたタイミングは、原理・原則に立ち返って学び直す良い時期です。


 基本に立ち返るのは無駄ではないか、と感じるかもしれませんが、逆です。基本に立ち返る方がかえって早いです。その先の未来もより大きくなります。まさに急がば周れ

応用とは何か?

 応用について、もう少しだけ考えてみましょう。世の中で私達が目にする成功例・成功者像・実績等は、全て応用です。たとえば、長年増収増益を続ける会社や時系列とともにファンを拡大していくアーティスト、凄腕の投資家などの成功例をニュースで見たとします。羨ましいと思って、自分もすぐにそうなりたいと飛びつきたくなることもあるでしょうが、唐突に応用事例を再現しようとしても、それはなかなか難しいです。応用が成立するのは、その前提にある基礎・原理・コアを完全掌握している人が、一つずつ積み上げたスキルや技術、知識をその場に即して組み合わせて作り出しているからです。一つ一つのどの成功も、他人による再現性はほぼないと言えるほど繊細です。

ちなみに、基礎の出来ていない人は、応用を見ても何が凄いのかが、まずよく分かりません。

 結果を出す人を「凄い人」と、ここではあえて安易な呼び方をさせていただきますが、この凄い人が凄い理由は、基礎を分かっているためです。基礎が抜けている人は、自分に不足しているものが何かを自覚できないまま、自分も同じように結果(応用)を出せるであろうと、錯覚してしまうことがあります。私にも以前そういうことがありました。ですから、この点については、達人には達人たる所以があると思って、かなり謙虚に見ておいた方が、失敗がありません。その達人たる所以が、当たり前のこと(基本)を死ぬほど見ている、という点です。

 また、凄い人を凄いと説明できるのは、実は、凄い人だけです。基礎が出来ていない人は、なぜその人が凄いのかを説明することができません。説明するパーツ(基礎)を持ち合わせていないからです。たとえば、ここ(基礎)に力点があって、これが競争力をもたらしている、ということが説明できます。具体的な人を挙げて説明したいところですが、成功者の個人名を出すと、ご迷惑かもしれませんので、あえて実名での解説は控えますね。

 ですから、凄い人(達人)とは、幸運や偶然ばかりで構成されているわけではもちろんなくて、ベースとしては、一つずつのとてもきめ細かい基礎を組み合わせて構成されています。

 抽象的に述べた通り、文章は、単語と文法によって出来た文が接続詞でつながって構成されています。売上は、商品と集客とセールスによって構成されています。部分が部分が集合を作っています。世の中に見えてくる、結果や成功は、個々の基礎という部分の組み合わせで成り立っていますから、一つ一つの構成要素を疎かにしては、応用としての成功はまずできないことが分かります。逆にいえば、基礎を学ぶ時はもっとモチベーションを上げてよいのです。それほど大切なことはありませんから。


世の中を基本と応用とに分けて考えると良いです。

 自分が取り組んでいることは、基本事項なのか応用事項なのか。自分がやっていることが可能な限り、原理的で、かつ、基本に忠実である限りは、ほとんどの停滞は消えてなくなります。迷いもなくなります。応用問題はやがて自然と解けるようになっていきます。

例えば、以下は応用例です。

  • お金を沢山稼ぐ
  • 利益を生むビジネスを作る
  • 素敵な恋人を作る

こうした私達が望むようなものは、沢山の基礎が組み合わさってできている応用結果であり、実は難易度の高いことなのです。基礎を飛ばし、最初からお金を沢山稼ごうとしても上手く立ち上がっていきません。お金を真剣に稼ぎたいと思えばこそ、お金を稼ぐための基礎を地道に集めることが先決です。

 自分が今向き合っていることが基礎の範疇なのか、それとも応用の範疇なのか、を常に識別すると良いです。焦りつつ応用的な活動を続けるのを潔く辞めて、一つ一つのピース(基礎)集めに焦点を合わせることで、数年もしてくれば、べき乗カーブのように急激な成長を経験できるはずです。

 例えば、営業成績を伸ばしたいと考えた場合(応用)、営業を構成する基礎に分解しますと、営業とは「話すこと」と「聞く事」で出来ていますよね。普通に「話す」「聞く」が上手で、かつ、自分の商品が属する業界情報や知識を誰よりも仕入れておけば、ほとんどのものは何でも売れます。営業回数を無暗に増やしたり、短絡的で意味不明な方法論的テクニックを試し続けるよりも、「話す」「聞く」の練習(基礎)を毎日行って、教養(基礎)を限界まで高めることがベストです。トーク・ヒアリングという、日常の所作(当たり前の部分)を根本から改善する方が、営業成績も、かえって大きく伸びるはずです。

 なお、基礎事項の内容は、当然ですが、分野によって違ってきます。たとえば、投資であれば財務三表が正確に読めるとか、ローソク足の集合体からその意味合いを把握できるとか、歩み値や板など与えられるデータから売買の状況を把握できるとか、沢山ありますし、ブログをビジネスにしようと思えば、文章力、語彙力、着想力、構成力、発見力、提案力、説得力など、それこそ基礎事項とは沢山あるものです。

 逆にですが、多くの分野で、なぜか共通するような基礎というものも多々あります。たとえば、一例に過ぎませんが、お金をもらえるほどの価値を作れる人(いわば、お金持ち)に共通しているのは、「物事への拘り方のレベル」だと思います。「専心性」とも言えますし、繰り返し「極める心」とも言えますし、「しつこさ」や「執着」「オタク度合い」とも言えるかもしれません。


対症療法は時間の無駄

 対症療法という言葉があります。病気の原因に対する根本的な治療ではなく、たとえば、痛み・発熱・せきなどの症状を一時的に和らげたりする一旦の処置のこと。一時的に病気の症状を緩和するだけですから、病気の根本を治す「原因療法」とは違います。根本的な解決ではない、その場しのぎの対応です。

 また、砂上の楼閣という言葉もありますね。これは「崩れやすい砂の上に建てた高い建物」を指しています。

 基礎・原理・当たり前のこと、これらを飛ばして結果を取りにいこうとするのは、この対症療法や砂上の楼閣作りに似ています。逆に、基礎を真剣に学び直すことは、問題の原因を根治する方法と言えます。

  • お金のことを正しく深く知らずに、お金を増やそうとする → 増やす前に、お金の基本を多面的に学ぶ
  • 仕組みをよく知らずに、結果の出そうな答えを求める → 答えは気にせず、仕組みをまず徹底的に知る
  • ルールを把握せず、テクニックを探す → テクニックを気にする前に、ルールを叩き込む

 こうすることで、結果的に目的地に着くのが早くなります。課題にぶつかっても、自力で突破していけるのは、基礎を固めてある人だけです。


私がブログで当たり前のことばかりを書く理由

 前回の記事は、成功者に共通で見られる「目的と理由と方法の3セット」というお話でした。

こちらも基礎的な話でしたが、どのフェーズにいる方にとっても重要な話です。基礎は長く使うことができます。そして、効果も絶大です。だから、私はあえて基礎を書いています。

 現代人は忙しいので、多くの人が基礎を飛ばしているのではないでしょうか。「基礎など繰り返している暇はない。専門的で、技術的で、複雑なことを勉強しておかなければ、今の世の中には付いていけない」ということでしょう。しかし、これが致命的な結果を招くことになります。

 難しい話を吸収する時間を作るのであれば、基礎を5回繰り返す時間を作った方が結果に与える効果が大きいです。難しいことを組み合わせるよりも、基礎を組み合わせた方が結果が出ます。結果を出すために難しいことは多分それほど必要ないはずです。


 基礎的な考え方や知識を組み合わせれば、例えば、未来を予測することもできます。けれど、難易度の高いことにこだわる人だと、他の誰かが証明した法則を後追いで真似していることが多くなります。法則を考え出すことができるのは、原理を組み合わせられる人だけです。一次情報としての新法則を作るためには、自分の頭で考える必要があり、自分で考えるために必要なのは、基礎だけ、なのです。

基本の徹底に全てを捧げよう

 この記事は、私が過去の停滞を自分なりに突破した時の方法です。応用や技術ばかりに目が行き、迷走して苦しんだ時期がありました。そこから脱することができた方法です。皆様も、よろしければ意識してみて下さい。本記事の内容を以下の動画でも口頭で簡単に解説してみました。

2021年8月8日@BANGKOK

当り前のことを学び直すことで、停滞は突破できる!

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

与沢翼

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